アオティーサバーイジャイ生活@タイ

เอาที่สบายใจ(アオティーサバーイジャイ) どうぞお好きなように~ Amazingなタイランドでの日々。

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責任感ってなんだろうね

二度目のタオ島旅行はそれはそれは楽しくて、余韻に浸りながらブログに書くことを頭の中で考えているだけでもう一週間以上過ぎてしまいました。

皆さんこんにちわん。おこめです。

タオ島のことも書き留めておきたいので書くつもりですが、ちょっとその前に先日感じたことも書こうかなと思い立ったので書こうと思います。

Heart

私の働く小さな会社はプチ出産ラッシュで、去年子供が生まれたスタッフがふたり、今現在も妊娠中のスタッフがいます。

前者ふたりのうちのひとり、第一子が生まれてまだ一年経たない若い男子スタッフとの、とある一件。

先日、産後ずっと実家にいた彼の奥さんと子供がバンコクへとやって来て、これからは一緒に住むのかと思っていたら奥さんも仕事に復帰するということで今後は子供だけ実家に預けるのだと言う。

これはタイではデフォじゃないかというぐらいよくある話で、田舎から出てきてバンコクで働いている若い夫婦は出稼ぎが多いです。

なので逆にノンカイに住んでいた時は、そういった子供を多く見かけました。

子供は田舎のジジババに預けて、田舎の学校に通わせ、仕送りという形が一番お金がかからないんだろうなと思います。

 

彼は自身も小学生のような、無邪気というかまぁいい子なのだけれど、スタッフの中では人一倍器用で重宝しているし若い割にと言ったら失礼かもしれないけど責任感を持って仕事をしてくれているひとり。だと私は思っていて。

子供が生まれてからは休憩中にしょっちゅうビデオ通話でまだしゃべらぬ我が子に話しかける子煩悩っぷりだった。

 

バンコクで我が子と一緒に過ごしたのも束の間、また離れるのは寂しいと言って子供が田舎へ戻る前日はずいぶん元気がなかった彼。

ちょっと生産が詰まっていて、できれば残業をして欲しいと言ったけれど今日は帰りたいと。翌日も子供の見送りのために早退したい。出荷に間に合わなそうなら朝5時6時に出勤してカバーしますと言うし、彼の代わりができる唯一のスタッフ…うちに赤子を預けていて本来は残業できないスタッフが残業するとも言ってくれたので、私もシッター役を引き受けることに。

その旨をskypeで出張中のボッスに告げると、ずいぶんとご機嫌斜めになってしまわれた。

 

子供ができたからと言って残業できない早退したい、こんなのが頻繁では困ると。

「それで本来残業できない他のスタッフに残業させることをどう思うんだ?」と彼に聞くボス。「遅れをカバーする他のスタッフのこともだ」と。

私は日本人なので、手に取るように求められている答えがわかった。

「他のスタッフに迷惑をかけて申し訳ない」が正解だ。

「やっぱり自分が残業します」まで言えばきっと花丸だろう。

けれどタイ人であるところの彼は「どう思う」…?と一瞬考えてから、「(技術的にも先輩である)彼女が残業をしてくれればその分早く終わる!」とちょっと自信満々に答えた。

もちろんというか、ボスの答えは「違う!」だった。

彼はポカンとして、何が何だかわからないという顔をした。

私は助け船のつもりで、彼の耳元で申し訳ないって思わないのかと聞いているんだよとコソコソ教えてみたのだけどやっぱりわからなくて、彼は残業を代わってくれた先輩を呼んで相談し始めたのだけれど、痺れを切らしたボスがもういい!と。

彼に対して「もういい!君は責任感がない!」と言い放ち、不機嫌に会話を終わらせてしまった。

 

彼も呼ばれた先輩も口を開けてポカーンとしていた。

本当に訳がわからないのだ、ということに気づくのに時間はかからなかった。

どうしてボスはあんなことを言うんだ。責任感がないってどういうことだと言う彼らに作業に戻っていいよと促し、まずはボッスと話すことに。

 

多分ですけど、本当にわからないんだと思いますよ。

困っている人がいたら助ける、助け合うとか、そういうのが普通の人たちなので、これが迷惑だとかそんなことは考えもつかないんだと思います。

子供が遠くに行ってしまってさみしいと言う彼がかわいそうで、だから周りが助けるのが当たり前なんだと思いますよ。と告げた。

 

ザ・現地採用のお仕事というか、こうして日本人上司と現地人スタッフの間に入るのは現地採用の日本人スタッフなので、わかる人にはわかってもらえると思うのだけど、お国違えばなんとやら。話が通じないことが多いです。

生まれ育った文化が違えば当然考え方が違うのでしょうがないのだけど、どうにもこうにも折り合いがつかないと間に入る人が大変。特にまじめな人は板挟みになってしまうのではないでしょうか。

いいかんじになるように全部は訳さない、適当に形を変えて伝えるとかそういうことができないと、すっごい大変だと思う。

 

さて話に戻りますが、ボッスは私の説明にすごく納得してくれて、日本人の考えを押し通そうとした自分が悪かったと言いました。

ちょっと短気だけど、こういうところがすごくいいところだと思う。

それをタイ人スタッフに伝えたら、「だったら最初から言わなければいいのに」と言われてしまったけど(^^;

責任感がないと言われた男子スタッフは「シアジャイ(哀しい)」と言っていました。。

先輩スタッフたちは「明日子供がいなくなってさみしいのにさらに哀しくてかわいそうだ」と。憐みの心あふれるタイ人。

ボッスは日本人だから、タイ人とちょっと考え方が違うから、、でも自分が間違ってたって謝ってたよ~と何度か言ったけど、あんまり効果はなさそうでした。

一度言ってしまったことは取り消せないんですよね。気をつけたいです。

 

責任感ってなんなのでしょう。

どんな時でも、家族との時間を犠牲にしても、自分の仕事は自分でなんとかするのが責任感なのだとしたら、タイには存在しないんじゃないかなぁ。

それって仕事(会社)に対しては責任を果たしているのかもしれないけど、家族に対してはどうなんだろう?家族を養うための仕事だから仕方ないのかな。

しばらくお別れする赤子を抱く彼の姿が目に浮かぶ。

「他人に迷惑をかけてはいけない」と言い聞かされて育った私たちは、ずいぶんと窮屈で大変な生き方をしているのではないかなと、改めて思った出来事でした。

「他の人に迷惑をかけてしまって申し訳ない」という模範解答が即座に浮かんでしまった私も、きっちり日本人だよな~と。なんだかちょっとさみしい気持ちになりました。

迷惑のめの字も出てこないタイ人が羨ましいな~って。

あのポカーンとした顔が忘れられない。笑

生まれ育つ環境は大きいですね。子供を育てていく上で、気をつけたいなと思うことがまた一つ増えた気がします。

 

以上、夜更けの雑記でしたっ

 

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